昨年某日、とあるゼネコンさんから電話が!
「あの・・・黒澤さん・・・しんでん・・・やりませんか?」
「はい?しんで・・・ん? しんでんって何ですか?」
「ほら、あの・・・神社とかの神殿です。」
「!!!神殿ですか!?」
あまりに突然で思考停止したが、結論としては宗教建築の設計協力依頼である。
設計者の先生は地方の方なのだが、
その右腕のスタッフの方が急遽入院されたとのこと。
それも確認申請直前で。
なんとも気の毒な話である。(はやく回復されますよう!)
ところがそのスタッフの方がarchicadで実施図を作成しており、
先生もゼネコンさんもデータを開けないし、誰も操作できない。
BIMはまだまだ建築界ではメジャーではないため、
データがブラックボックス化してしまったのである。
事情が事情だし、お付き合いのあるゼネコンさんの求めでもあるので
今回はお手伝いをお請けすることにした。
(注:通常は設計協力という形はお請けしておりません。)
幸い弊社にはarchicad soloがあり、データを開くことが出来たが、
これをJWcadに変換すると線が無数に重なった、よく分からない図面になっている。
3Dを無理に2Dに変換するとこうなるのかもしれない。
archicad上ではすんなり収まって見えるものも2Dではうまくいかないみたいだ。
archicadの問題なのか、データの構築の仕方が問題なのか、
はたまたBIMの特性なのか、データ変換の仕方が問題なのかは分からない。
archicad soloはBIMの選定にあたって、研究のため購入したが、
いまいちぴんと来なかったため、使っていない。(ソフトの熟成?)
シビアに寸法や納まりを追いかける時はやはり2Dcadが良い。
この案件は度重なる敷地の拡張、既存建物、既存増築+新設建築と、
要素が無数に込み入っていて難易度が非常に高い。
4方向道路のため、天空率算定だけで申請図はA3で52ページにも及ぶ。
かなり長丁場の戦いになりそう。