2016年06月02日

デザインとはつまりなんなのだろう?

学生の頃に読んだ本で(確か鹿島出版の黒本だったと思うが)デザインというのは人口がふくれあがったときの、大衆のためのアート、それがデザインなのだ、という論旨の本を読んだ。
これはかなり影響を受けた。

ではデザインという概念の歴史的経緯は分かったとして、とどのつまりデザインとは何だろうか?

効率を良くするモノだろうか?
美しいオブジェのようなモノだろうか?
使い勝手のよいモノだろうか?
最先端の技術を駆使したモノだろうか?
新奇な意匠性を持ったモノだろうか?
生活を潤すようなユーモアやウィットに富んだひねりのあるモノだろうか?
今までに無い課題の解き方をしたものだろうか?
所有欲を満たすようなフォルムや存在感だろうか?
斬新な概念を取り入れたモノだろうか?

私なりの結論を言えば、これらはデザインを成立させるための部品でしかない。
それを先鋭的に押し出したものは、単に「部品の表現」であってデザインではない。
もちろん私の個人的な意見。

デザインを志す人は一度考えてみて欲しい。

料理で置き換えたらわかりやすいかもしれない。
料理を創作するのも一つのデザインだ。
例えば、
滅多に入手できない高価な食材を手に入れた。
で、特別な調理法で料理した。
まずいのは論外として
食べた人が、珍しい味わいだから話の種にはなるかもしれないけど、別に次も食べたいとは思わないかな?・・・と感じたらそれは何がデザインされたのだろうか?新奇性に価値があるということだろうか?
・・・ということだ。
料理なんだから美味しくなければね!
posted by Rio Kurosawa at 01:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 思考記録

100%のデザインを狙いたい。

99%のデザインというのは最近出てきた考え方だ。

一部のお金持ちや特異な人たちを対象とした、いわゆる高尚なデザインではなく、それ以外の人たちを対象としたデザインだ。
例えば発展途上の貧困国に対して、農耕によって生計が立てられるようにするべく、簡単に井戸水をくみ上げられるような道具をデザインする、といった文脈で使われる用語だ。お金になりにくそうなのが難だが、とても意義深い。私もこういう仕事をしてみたいなと思う。

ロングテールという言葉を知っている人は多いと思う。
めちゃくちゃ売れているメガヒット商品は全体の割合からすると上部数パーセントで、それ以外の商品は指数関数的に割合が減っていくというものだ。それが恐竜のしっぽのような形のグラフを描く。それでロングテールというわけだ。
インターネットの発達によって、メガヒットを狙って利益を得るのではなく、残りの(下手したらほとんど売れない)商品を囲い込んで利益を得るモデルである。アマゾンなんかはその最たるモノだろう。

なにが言いたいかというと、メディアを賑わすような新奇性は、従来はデザイナーが目指すべき領域のように教育を受けた。しかし上部数パーセントを占めるような特権的な領域を目指すモノだった。
でもそうじゃない。・・・ということが言いたかった。


私は個人事務所をVITという法人にした。
VITAL=生命力ということだが、すべての「人」を対象としたデザインを展開したいからだ。
人が生き生きとするような空間を目指したい。
もちろん時には、いわゆるお金持ちを相手にプレゼンすることもある。でもその人もまた「人」だ。

だからそんな身分(?)や立場、資金力に関係なく、普遍的に納得してもらえるようなロジックを限界まで突き詰めたデザインを展開したい。
そういう意味で100%のデザインだ。
そんなことは不可能かもしれないが、同じ状況であなたならどうする?と1000年前と1000年後の人間に、いつも問いかける。
(私の個人的な1000年だが)



posted by Rio Kurosawa at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 思考記録

2016年05月31日

蚊には刺させない

普段は方法論的なことあんまり書かないようにしているんだけど、書いてみる。

血液型がO型だと蚊に刺されやすいらしいが
それは私が身をもって知っている。
とにかく子供の頃は尋常じゃないぐらい刺された。
刺されて盛り上がったところにさらに刺されて、鏡餅のように皮膚がふくれる・・・そのぐらい刺された(笑

いったん刺されると寝ている間に、ひっきりなしに掻いてしまうので、本当に嫌だった。
高校の頃までは蚊を察知したら、すぐに蚊を殺そうとしたり、殺虫剤とか予防線を張るようになった。
でも20才頃になると悟りを開いた(笑

それでほとんど刺されなくなった。その方法をお教えしたい。

蚊の居そうな場所は、良く刺される人ならすぐ分かるだろう?
近くに藪とか、植木があるような場所は沢山居る。
敏感な人は湿気の過多も感じ取れると思うが、当然湿気が多ければ蚊が居る。

これらを察知すると本能的にスイッチが入る。何も意識しなくてもスイッチが入る。
体が本当に嫌がっているからだろう。

どうするかというと、
「体の止まっている所が無い」
という状態にする。

肩、頭、足、腹回り、腕、・・・
すべてを左右に回転させたり揺らすように動く。
大きく動かし続けると疲れるから小さく動かすのがこつだ。
その代わり絶えず動く。

すると周りの人から見ても、止まってはいないが、神経質に動いているようには見えない。
そのぐらいゆっくりでもいいから数センチ幅で動かす。
本当にゆっくりでもいいから、とにかく全部が動いているようにする。

この状態だと、蚊が皮膚や服に着地出来ない。
蚊は着地した瞬間に刺さず、おそらくワンテンポ遅れて刺すから、
万が一着地しても、動いているとすぐに離陸する。
考えてみて欲しい。歩いている最中に刺されたことはあるだろうか?
おそらく無いはず。だからこれが答えだ。

この方法を身につけてから少なくとも起きて活動している間に刺されることはほとんど無くなった。
良く刺される人はお試しあれ!
確実に会得にするのに5年ぐらいかかっているが・・・(笑


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ちなみに蚊の研究している人がこのブログを見ていたら教えて欲しい。
蚊に敏感な私はあることに気づいた。
夕方の4時から5時ぐらいの時間帯だろうか、
夕暮れ時のある時間帯になると、一定時間だけ蚊に刺されない時間帯がある。(気がする)
まるで蚊が一斉にお休みしているような状態に感じることがある。

なぜだろう?





posted by Rio Kurosawa at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 思考記録